今日はちょっと哲学的な話し。

人間誰しも「地獄へ行く覚悟」をしなくてはいけない場面が来ると私は思っている。例えば、今日とうとう自衛隊の先遣隊がイラクに入った。何度も書いているが私はこの件については小泉総理を支持する。

しかし小泉総理はこの事を決断した段階で「地獄へ堕ちる」可能性が高くなったし、彼はそのことを覚悟した上で、この決断をしたのだと私は信じたい。

例え自分の身がどうなろうとも、何かを成し遂げる、決断しなくてはならない場面というのが私は来ると思っている。

私がいつも出す例えとしては私はもし自分の家族を誰かに殺されたら、恐らく復讐するだろう。私が復讐を決意する時、その時私は地獄へ行く覚悟をしなくてはならないのだ。

もちろんそんな極端なことというのはほとんどない。然し誰しも長い人生の中で、己の信念のために何かを曲げなくてはならなかったり、何かを守らなくてはならないことというのがあると思っている。

私はその覚悟のある人間と、ない人間では人生に対する姿勢が違っていると思っている。今回の自衛隊派遣は恐らく悲劇的な結末を迎えるだろう。そして誰もがそう思うのと同様に小泉総理もそう思っているだろう。

つまり、彼は分かっていながら今回の決断をしたのだ。そして間違いなく地獄に行くだろう(そんな所があれば、の話しだが)。逆にいうとそれくらいの覚悟のない人間が総理大臣になるというのもおかしな話しだ。

これはね、別に人の生き死にだけの問題ではない。例えば、裁判官、医者、警察官、消防士、そして実際に行っている当の自衛隊。それ以外にも一人の決断が何万人にも影響する大企業の経営者など、常にその人の判断が多くの人の人生に影響する人はみな、そういう宿命を負っているのだと私は思っている。

いや、大企業の社長ばかりではない、従業員4人の零細企業の経営者もそうだし、とにかくどんな人だって、他人の人生に影響を与えるということは、責任を持つということは即ち、重大な決断をしなくてはならないということだし、その人はいつでも楽な決断だけをすることは出来ないのだ。

今日はちょっと抽象的な話しだったが、これだけは言っておきたい。自衛隊員だけに限らず、望まない死を迎えないことを心から願っている。