古今東西批評家の銅像が立ったことがない、と言った人が居たが誰だったかしら?
今日は先日行われた「将棋界の一番長い日」のダイジェストがNHKで放送された。
私は自分が無から産み出す芸術家を任じていることによって、批評家の存在を長く認めていなかった。自分では何も生み出さずに、人の褌で相撲を取るようなものだとずっと思っていた。
しかしそれが間違いで有ることに気がついたのはもう10年も前のことだが、評価家が評すると言うのは、有る作品にライトを当てる作業に例えられる。
それがスポットライトなのか、太陽光なのか、フラッシュライトなのか、光は何色か?どの部分に当てるかによって、芸術の素人である鑑賞者の理解を容易にするのだ。
翻って将棋も同様である。プロ棋士の指し手を理解することが難しい局面がある。読みが深すぎたり、複雑な手順を要するものなど、こう言う時に解説が役に立つ。
将棋界の一番長い日を生で観ていたし、その日も解説はついて居たが、ダイジェストにすることによって、分かりやすくなる。
F1も年末の総集編が面白いのは、人間のドラマが立体的に解説されるからだと思う。
誰か楽譜をこう言う風に解説出来る人いないのだろうか?