本当にこの世に偶然はないと私は思っているが、然りとて、全てが運命であると達観できるわけもなく、不思議なことがあるたびに心がモヤモヤする。

今日はこんなことがあった。

いつものように電車に乗っていて、あとひと一駅という超巨大駅からスーツケースを引いた、スラッとした女性が乗ってきた。全身黒で決めてはいるものの、化粧っ気もなく、ちょっと見出張前に急に会社に出社しなくてはならなくなった。という感じ。

化粧っ気はなかったが、ショートヘアーで、正直に言えば私のストライクど真ん中。

目の保養とばかりに一駅間、見るともなく楽しんだ。

私の降りる駅は出入り口が狭く、エスカレーターに殺到するのが毎朝の光景だ。私も迷惑だとは自覚しているが、できる限り、ドアポケットの横に立つようにしている。

ドアが開いて一目散にエスカレーターを駆け上がり、改札を抜けるまで、早足しないと、上の階の上り電車の乗降客も加わって、改札を抜けるのに人にもみくちゃにされる。

私は改札を抜けても、足を緩めることなく歩き、私のオフィスの地下にあるコンビニに寄って、コーヒーやら昼食やらを買う。

実はここまで急がないと、レジにも電車の波に比例して列が出来るのだ。全く25年いても東京が嫌なのはこんなところだ。

コンビニで買い物を済ませ、エスカレーターで二つ上の階のエレベーターホールへ上がる。このビルはエレベーターバンクが全部で5基ある。それぞれのバンクに6台ずつエレベーターがある。バンクは低層階用、中層階用、高層階用の他に2基あり、どのエレベーターも7階と18階では乗降出来るようになっている。



私のオフィスは16階なので、低層階用でなければ止まらないが、それを待っているよりは別のバンクのに乗って18階まで行き、そこから歩いて降りるか、低層階用のに乗り換えた方が早いことがある。

買い物を終えて、バンクのに到着して、来たエレベーターに乗るのだが、丁度高層階用のエレベーターが来ていたので乗り込むと、なんと先ほどの電車の女性が乗り込んできた。

彼女は51階のボタンを押してちょっと急いでいるようにも見えた。私が買い物している時間があり、尚且つ少なくとも18台あるエレベーターの中から同じものに乗るなんてなんたる偶然か!と驚きを禁じ得ない。

まぁ、男性はいくつになっても馬鹿だね、という話であった。

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