全5巻をあっという間に読了。山崎豊子さんの筆力に驚かされるし、そのストーリーテリングも巧みで迫力がある。

これは白い巨塔や華麗なる一族、大地の子なんかがベストセラーになるのもうなづける。

ネットで見る限り、世間的にはこれがフィクションなのか、ノンフィクションなのかで議論喧しいが、そんなことはどうでも良い。

小説の形態を取っている以上そこに創作が入るのは司馬遼太郎もNHKの大河ドラマも一緒だ。いくらノンフィクションだと言われても頭から信じるのは頭が悪すぎる。

では、フィクションかというと左にあらずだろう。

組合をやっていたから僻地に飛ばされたのは事実だろうし、鐘紡からやってきた会長が一年足らずで辞めてしまったのも事実。そして何より日航が墜落事故を起こしたのは事実だ。

520人もの犠牲者を出した会社はその20年後に経営破綻したのは偶然ではないだろう。

それにしても読後のモヤモヤした気持ちは、現実に答えの出ない問題を喉元に突きつけられたからだろう。

ハッピーエンドではないからこそ、ズッシリとした手応えを感じるのだ。

私は労働組合という立ち位置からこの物語を読んだが、これが2年前だったらどんな思いだっただろう?

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